ネット・ショッパー研究会

ネット・ショッパー研究会の背景

ネットを介した商品購買プロセスの拡大と多様化

 2018年は日本において食品・日用品に関するネット購買をめぐるトピックが世間を賑わしました。楽天と西友が新たに共同運営することとなった「楽天西友ネットスーパー」は、堅調に利用者数を伸ばしていると報道されています。また、巨人Amazonが運営するAmazon Freshも、日本独自の取り組みを始める中で、虎視眈々と市場の拡大を狙っています。
 また、こうしたネット購買シーンの関連分野に目を向けると、ネット・リアル双方の覇権を握るべく、PayPayやLINEPayに代表されるキャッシュレス決済企業が、様々なキャンペーンをメーカー・小売企業と連携する形で行っています。さらにUberEatsに代表されるフードデリバリーサービスも、都心部を中心に多くの利用が見られるようになってきています。モノ・情報のフローは、今明らかに変わりつつあります。
 こうした一連の流れは、これまで独立した形で捉えられがちであった「ネット」と「リアル」が、消費者にとっては同じ「商品購入チャネル」として認識されていることを意味しています。よって、今後の製配販を担う流通業は、「ネット」と「リアル」を別の動向として捉えるのではなく、一貫した消費者のニーズ変化の表れとして捉える必要があります。

激化する業態間競争の中でネットが果たす役割とはなにか?

 では、消費者にとってネットでの食料品・日用品の購買は一般的となっているのでしょうか。弊所が実施した昨年度調査結果によると、「EC サイトやネットスーパーで食品ないし日用品を月2回以上購入する」と答えたショッパーは全体の10.3 %でした(*1)。この割合は他の調査データとすると上昇傾向にあることがわかっており、今後もこの傾向は続くと予想されます。
 同様に弊所の昨年度調査によれば、こうした「ヘビーネット・ショッパー」と呼べる層においても、リアル店舗の利用は活発に行われており、「リアル」と「ネット」が様々な方法で使い分けられていることが判明しています(*2)。ネットを介した情報接触によりリアル店舗での購買行動が変わるといった事例が多く見られるなど、ネット・ショッパーの購買行動を捉えることは、食品・日用品を扱うメーカー・卸にとって、チャネル戦略のみならず商品戦略やコミュニケーション戦略にも関わる問題を提示していると言えます。

*1 流通経済研究所 2018年度ネット・ショッパー基礎購買調査
*2 流通経済研究所 2018年度ネット・ショッパーグループインタビュー結果

ネット・ショッパー研究会の目的

 流通経済研究所では上記のような問題意識のもと、ネットを介した購買の今後について多面的に、またより深く研究することを目的として「ネット・ショッパー研究会」を引き続き開催いたします。
 本研究会では3つの課題領域を中心に、食品・日用品のネット購買の今後について調査・研究をすすめ、ご参加のメーカー・卸の皆様のネット購買対応戦略にお役立ていただける情報・示唆をご提供してまいります。ぜひご参加をご検討ください。

課題領域1 食品・日用品のネット・ショッパーの特徴・ニーズと今後

[テーマ例]
・ ネット・ショッパーの数は増えているのか?
・ ネット・ショッパーの好む施策はなにか?
・ 今後の利用人数・利用額は増えるのか?

課題領域2 ネット上でのカテゴリー・商品選択など購買行動の特徴

[テーマ例]
・ ネット上での商品選択はどのように行われるのか?
・ 商品選択時、ネット・ショッパーが注目する点はなにか?
・ ネット購買のきっかけやリピートはどのように喚起できるのか?

課題領域3 ネット販売事業者、関連サービスおよび海外の動向

[テーマ例]
・ 海外の先進事例は日本にも入ってくるのか?
・ スマホアプリの利用は今後進むのか?
・ キャッシュレスの動向がネット・ショッパーに与える影響はあるのか?

※原則として、消費財メーカーおよび卸売業を参加対象とした研究会です
(2018年度は食品日用品メーカー・卸の方を中心に、全19 社に参加いただきました)