リアル店舗活性化プロジェクト
VRと脳活動・視線データを用いたリアル店舗評価のための共同研究プロジェクト

プロジェクト概要

リアル店舗活性化プロジェクトとは

リアル店舗活性化プロジェクトは、ショッパーに評価される売場、買いたくなる売場作りや商品パッケージ・デザインの選定のために、VR技術、視線計測とAIによる視線推定、脳血流計測などの技術、手法を用いた調査・実験により、ショッパーの売場やパッケージの理解・評価における「感性」や「印象」に「科学的な視点」にアプローチすることを目的としています。

本プロジェクトで行う調査・実験

本プロジェクトの参加各社のテーマに沿った売場をVR空間上に提示し、視線・脳血流データ計測を同時に実施します。無意識面から、提示した売場や商品が興味を惹いたのか、購入を検討させたのか、あるいは買いやすさ、買いにくさ等を評価します。
市場未投入の新パッケージや取引先小売チェーンに提案する新しいコンセプトの売場等、実店舗ではまだ未実現の商品陳列や売場パターンでも、ヘッドマウントディスプレイを通して、バーチャル空間上でモニターに提示することができます。バーチャル空間に提示された商品や売場に対する視線・脳血流などを計測し、「言語による設問回答では得られない」ショッパーの無意識面での注目・評価・興味未完するデータを収集することができます。
こうした結果は、新パッケージ・デザインの評価・改良や売場提案の根拠として活用することができます。

AIによる視線推定機能の活用

調査・実験によって得られたデータを学習データとして視線推定に関するAIを育成します。育成された、AIによる視線推定機能を用いることで、実査を行わなくても、商品画像、売場画像からショッパーに見られやすい要素を分析することができます。

本プロジェクトが解決する課題

本プロジェクトにおける調査・実験結果の活用シーン

本プロジェクトにおける調査・実験結果は、「商品パッケージ開発」や「売場作り」、「販促物などのクリエイティブ」などに活用することができます。

商品パッケージ

商品開発におけるパッケージ評価において、売場におけるショッパーの視点で評価することができます。デザイン案を複数パターンから絞り込んだり、パッケージの要素の配置を検討する等の使い方ができます。

商売場作り

ショッパーにとって視認されやすい売場づくり、陳列に利用することができます。売場で画像を取得し、AI視線推定で分析することで、個人の経験だけに頼らない売場づくりを検討することができます。

販促物などのクリエイティブ

売場におけるPOPやポスター、その他クリエイティブ制作の評価に利用することができます。評価の過程において、買物客の視点を新しく加えることができます。

研究会の開催

プロジェクトご参加各社の調査実験結果は、各社固有のものとして位置づけますので、参加企業間での共有はいたしません。
弊所が各社のテーマに沿った調査・実験を行う過程で得られた調査手法や結果に関する基礎的な知見、および弊所やプロジェクト協力企業が収集した最新の技術動向などの共有を目的とした「研究会」を年2回の予定で開催いたします。

2021年度プロジェクトでは、

  • AI視線推定機能を活用方法の検討
  • VR、脳血流計測、AIに関する最新の情報共有

等をテーマとした研究会を開催いたしました(Webでの開催)

本プロジェクトの体制

本プロジェクトは以下の体制で進めてまいります。

担当研究員

  • 三坂 昇司 公益財団法人流通経済研究所 主任研究員
  • 山﨑 泰弘 公益財団法人流通経済研究所 常務理事

協力企業

  • 株式会社NeU
  • 株式会社ジオクリエイツ