シリーズセミナー「ネットとリアルから見る中国流通の今」 2016年度
【第6回】中国市場における成長カテゴリー分析:菓子とパーソナルケア用品
〜訪日中国人観光客のインバウンド消費や「11.11」販促イベントにも注目〜

セミナーは終了いたしました。多数のご参加ありがとうございました。
なお、セミナーテキストを販売しております。
ご希望の方は、ページ下部のお問い合わせよりご連絡ください。

開催日 2016年11月25日(金) 13:15〜17:30
会場 弊所会議室(東京都千代田区九段南4-8-21)
JR線・地下鉄各線 市ヶ谷駅より徒歩2分
受講料 1名35,000円(税込価格37,800円)
ご参加対象 中国市場に進出している、もしくは進出を検討しているメーカー、商社・卸売業、小売業、物流業、EC事業者など
※上記の業種以外の場合、お申し込みを受けできない場合がございます。あらかじめご了承下さい
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シリーズセミナー第4回のご案内

(1)訪日中国人観光客の購買分析を通じた越境ECへのアプローチ
 訪日中国人観光客によるインバウンド消費は、爆買いとも呼ばれ国内流通に大きな影響をもたらしました。円高傾向や関税強化等で爆買いは落ち着く様相も見せていますが、家電などの高額品と比べて、日用品の販売は引き続き堅調に推移しています。 一方、中国国内では越境ECによる輸入品の購買も増え続けています。訪日中国人観光客による購買をトライアルとして、帰国後にも越境ECで継続購買してもらうというメーカーの戦略はより重要になってくると考えられます。
 本報告では、中国人消費者の来日時および越境ECでの購買商品を比較分析することにより、その特徴などを確認し、越境EC対応に向けたアプローチを考察します。なお、訪日中国人観光客の購買については、カスタマー・コミュニケーションズ社より、独自に収集したデータに基づき報告していただきます。
(2)2016「11.11」販促イベントの動向
 2009年アリババがECでの買物を普及させるために、独自に「11.11」(独身の日)という販促イベントを開催しました。その後、他のEC企業に広げただけでなく、リアル小売企業も積極的に店頭販促活動を実施し、中国では一大買物祭となりました。しかし、物流のキャパオーバー、消費者からの返品の多発など多くの問題も見られています。では今年の「11.11」はどのような状況になっているのか、アリババや他のEC企業およびリアル小売企業の動きについて報告します。
(3)中国市場における成長カテゴリー分析
 中国経済は景気後退と言われる中で、消費市場が拡大し続けています。特に、生活必需品である食品や日用品分野では、需要の拡大とともに、消費の高度化(より質の高い生活を求める傾向)が見られています。
 こうした状況に対応するために、既存の大手メーカーが製品、チャネル、プロモーションを含めたマーケティング戦略を調整し、特にECチャネルに積極的に取り組み、さらなる成長を図ろうとしています。一方、80後、90後、00後といった若年層をターゲットに、ECを中心に展開する新興メーカーも登場し、課題を抱えていながらも急成長しています。
 また、流通チャネルについては、ハイパーマーケットの不振によるシェア低下とECによる割合の急増が目立つほか、専門店の拡大も見られています。直営・フランチャイズにより全国的な店舗網を展開する一方、PB商品や自主企画商品などを揃え、消費者の支持を得ています。しかし、ECとの競争、特に近年越境ECの普及に伴う輸入品の急増などの影響を受け、成長は鈍化し始めています。
 今回は成長カテゴリーの分析として、上述のような現象が顕著に現れている菓子やパーソナルケア用品の2つの市場を取り上げ、当該分野の主要メーカーおよび専門店の動きを中心に報告します。

<菓子市場>
 *中国では、菓子を「休閑(レジャー)食品」と呼ばれ、一般的に次の10分類があります。@穀物類(ベーカリー、スナック、フライ)、Aキャンディ・チョコレート、B種実類、C豆類加工品、D乾燥もしくは乾燥しない果物・野菜、E干し肉、Fジェリー、G果物の砂糖漬け、H洋菓子、Iその他。
 中国食品工業協会の統計によれば、中国菓子製造業の年間売上高は2004年の1,931億から2014年の7,118億に達し、年平均成長率は16.7%となっています。今後も17%以上の伸び率を維持し、2015年に1兆589億元、2019年には1兆9,925億元に達すると見込まれています。

<パーソナルケア用品市場>
 パーソナルケア用品は、トイレタリーとも呼ばれ、一般的に身体の洗浄や身嗜み、嗜好などを目的とした商品のことです。具体的に、ボディケア、スキンケア、ネイルケア、オーラルケア、ヘアケア、メーキャップなどが含まれます。 中国では統計上、化粧品と日用品(一部日用雑貨が含む)として、それらの小売販売額が公表されています。また、洗剤などのホームケアを合わせると、日用化学品としての統計もあります。
 2015年、中国の化粧品小売販売額は2,049億元、日用品は4,842億元で、それぞれ8.8%、12.3%の伸び率を上げています。特にメーキャップとスキンケアはそれぞれ15.5%、13.2%伸びっています。高価格帯商品の需要増に伴い、パーソナルケア用品の小売価格は平均11.1%アップしています。

プログラム

時間 内容
13:15〜14:00 訪日中国人観光客の購買分析を通じた越境ECへのアプローチ

●訪日中国人観光客の消費行動の変化

  • 訪日中国人観光客の動向
  • 訪日中国人の購買意思決定プロセス

●インバウンド売れ筋商品の分析

  • ドラッグストアにおけるインバウンド消費の実態
  • 売れ筋商品の売上指標分析

●インバウンド消費と越境ECの比較(天猫国際、京東全球購)

  • 越境ECの消費者層
  • 人気カテゴリー・商品の購買状況
(公財)流通経済研究所 理事 山崎 泰弘
カスタマー・コミュニケーションズ株式会社
企画本部 アナリティクス・ソリューション部 課長 烏谷 正彦氏
14:00〜14:30 2016年「11.11」販促イベントの動向

●アリババの実績

  • 天猫、淘宝の取引状況
  • 地域別購買状況
  • 売れ筋商品の特徴
  • 物流配送状況

●その他のEC・小売企業の実績

  • 京東、蘇寧易購、アマゾン中国などの販売状況
  • リアル小売チェーンの販売状況
(公財)流通経済研究所 特任研究員 李 雪
14:45〜16:00 中国市場における成長カテゴリー分析:菓子

●菓子市場の概況

  • 菓子(レジャー食品)の定義
  • 消費特徴と市場規模
  • チャネル別販売状況
  • 輸入菓子の拡大状況

●注目菓子メーカーの動向

  • ネスレ(スイス系)
    ・ 内資系メーカーへのM&Aと業績不振
    ・ 新商品の展開とECチャネルの開拓
  • 好麗友(韓国系)
    ・ 現地化と売れ筋商品の開発
    ・ 代理店とKAを中心としたチャネル政策の展開
  • 達利食品(内資系:福建)
    ・ 製品ラインの充実と多ブランド化
    ・ 代理店中心の販売ネットワークの構築
  • 三只松鼠(内資系:杭州)
    ・ 若年層をターゲットとしたECマーケティング
    ・ リアル店舗の展開とO2Oの推進

●菓子専門店の動向

  • 来伊份(内資系:上海)
    ・ チェーン展開およびECの取組み
    ・ サプライチェーンの構築と株式上場
  • 良品舗子(内資系:武漢)
    ・ 直営・加盟によるチェーン展開
    ・ EC事業の取組み
(公財)流通経済研究所 特任研究員 李 雪
16:15〜17:30 中国市場における成長カテゴリー分析:パーソナルケア用品

●パーソナルケア用品市場の概況

  • パーソナルケア用品の定義
  • 消費特徴と市場規模
  • 製品別販売状況
  • チャネル別販売状況

●主要メーカーのチャネル政策

  • P&G(アメリカ系)
    ・ マーケティング戦略の調整
    ・ EC企業との提携強化
  • ユニリーバ(イギリス系)
    ・ 在庫削減とチャネル調整
    ・ EC、越境ECへの取り組み
  • 立白(内資系:広東)
    ・ 代理店、KA、ECの三本柱体制
    ・ 「微商」チャネルの開拓
  • 上海家化(内資系:上海)
    ・ 製品戦略の調整
    ・ CS、ECチャネルの強化

●化粧品専門店の動向

  • ワトソンズ(香港系)
    ・ 競争激化と既存店の売上げの苦戦
    ・ 出店のさらなる加速
  • 嬌蘭佳人(内資系)
    ・ ライセンス・ブランドとPB商品の強化
    ・ 直営・加盟による店舗拡大
(公財)流通経済研究所 特任研究員 李 雪

※プログラムには若干の変更が生じる可能性があります。あらかじめご了承ください。

報告者紹介

李 雪(公益財団法人流通経済研究所 特任研究員)
<略歴>
 中国吉林省出身。2005年新潟経営大学経営情報学部卒業。13年早稲田大学大学院商学研究科博士後期課程修了、博士(商学)。早稲田大学商学学術院助手、中京学院大学経営学部専任講師を経て、2015年より現職。
<著書・論文>
・単著『中国消費財メーカーの成長戦略』(文眞堂、2014年)
・共著『中国・東南アジアにおける流通・マーケティング革新』(白桃書房、2015年)
・共著『中国流通のダイナミズム』(白桃書房、2013年)
・「中国における越境EC の進展:政府の促進政策とEC企業の取組みに注目して」『流通情報』(流通経済研究所、2015年11月)
・「激変する中国の流通:メーカー、卸、小売に見る流通システムの変化」『流通情報』(流通経済研究所、2014年9月)
・「急成長する中国のネットショッピング市場:ネット通販企業の戦略と課題」『流通情報』(流通経済研究所、2013年9月)

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公益財団法人流通経済研究所
担当:伊藤、李(り)
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