流通情報バックナンバー [2019年]

No.536 | Vol.50 No.5(2019年1月15日発行)

特別企画
最近の流通変化と小売業の経営課題 青山 繁弘
公益財団法人流通経済研究所 理事長

上原 征彦
公益財団法人 流通経済研究所 理事/
昭和女子大学現代ビジネス研究所 特命教授
特集 感覚マーケティング
特集にあたって
守口 剛
早稲田大学商学学術院 商学研究科 教授
公益財団法人流通経済研究所 評議員
処理の流暢性が消費者行動に及ぼす影響
西井 真祐子
早稲田大学商学学術院 助手・博士後期課程
守口 剛
早稲田大学商学学術院 商学研究科 教授
公益財団法人流通経済研究所 評議員
 近年、感覚マーケティングが消費者行動に及ぼす影響のメカニズムを説明する理論の一つとして、「処理の流暢性」が注目されている。処理の流暢性に関する研究は主に心理学の領域で発展してきたが、2000年代以降マーケティングと消費者行動の分野においても多くの論文が扱うようになっており、実務への応用可能性に対する期待も高まっている。本稿では、これまでの研究で展開されてきた処理の流暢性に関する議論を、主に店頭施策への展開を念頭に置いて紹介し、感覚マーケティングに関する知見との関係性を整理する。その上で、将来の研究上の課題と実務における応用の方途について検討する。

キーワード: 感覚マーケティング、処理の流暢性、広告、店頭マーケティング、オンライン・ショッピング・サイト
小売マーケティングにおける触覚要因の効果―身体化認知理論からの示唆−
外川 拓
千葉商科大学 商経学部 准教授
石井 裕明
成蹊大学 経済学部 准教授
朴 宰佑
武蔵大学 経済学部 教授
 店舗内で暖かさを感じたり、製品を手に取ったりするとき、消費者は皮膚感覚や運動感覚など、様々な触覚的情報を得る。近年の研究では、これらの触覚経験が、消費者の購買行動にどのような影響を及ぼすかについて、身体化認知理論を援用した議論が進められている。本稿では、同理論の概要や関連する先行研究を整理することで、小売マーケティングへの含意を考察した。こうした議論は、先行研究の体系的把握を容易にするだけでなく、小売マーケティングに対しても多くの実務的示唆を与えるものである。

キーワード: 小売マーケティング、顧客体験、身体化認知理論、皮膚感覚、運動感覚
感性データに基づく訴求は購買行動を促すか?
早坂 浩史
株式会社味香り戦略研究所 研究開発部 部長
 これまでは個人の主観で語られることが当たり前だった「味」だが、近年は機器分析を用いて強弱を数値化し、そのバランスまで客観的に表現されることが増えてきた。新商品、リニューアル商品や農作物や原料に至るまで、味の客観的表現が流通現場はもとより営業資料、POP、オウンドメディア等で活用されている。
 味香り戦略研究所では、味やにおい、食感や見た目などを科学的な手法で分析、評価を行い、商品開発、PR、品質管理などのサービスを提供している。今回はその中から、感覚、イメージに関する消費者調査結果と感性機器分析データを用いた販売促進、PRの手法やこれまでの具体的な事例を紹介する。

キーワード: 感覚マーケティング、感性分析機器、視覚情報、フードペアリング、個人の嗜好
百貨店におけるセンサリーマーケティング
松本 隆
早稲田大学 評議員/日本デザイン振興会 評議員/
株式会社そごう・西武 前代表取締役社長
 長い歴史を持つ百貨店、そのルーツを辿りながらセンサリーマーケティング発生の様子を探る。合理的な販売システムを構築しながらも、平行して「欲しくなる気持ちを擽る仕掛け(欲望喚起の装置)」が徐々に作り上げられていく。しかし、そのことは、視覚領域では深く実践されているものの、五感領域への広げ方が不足していると思う。いくつかの最近の事例を参照しながら、今後の百貨店センサリーマーケティング活用の方向性を模索する。

キーワード:センサリーパッケージ、アリスティッド・ブシコー、欲望喚起の装置、セブンプレミアム、ネットとリアル
論文
震災後におけるフード・サプライチェーンの再構築
―こだわり水産物の販路開拓―
加藤 司
大阪商業大学 総合経営学部 教授
連載
ショッパーへのマーケティング考
【第12回】好調スーパーを支える経営のビジョン
流通経済研究所ショッパー・マーケティング研究会
資料紹介
海外の流通&マーケティング  
流通データ
・ 主要経済指標 ・ スーパーマーケット販売統計
・ 主要家計指標 ・ コンビニエンスストア販売統計
・ 百貨店統計 ・ ドラッグストア販売統計
・ 日本チェーンストア協会販売統計 ・ 家電量販店販売統計
・ ホームセンター販売統計
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